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進撃のシングルプレイヤー。【iriver Astell&Kern AK120】 [音楽プレイヤー]

新年明けましておめでとうございます。
今年もこのブログは忘れた頃に更新されることかと思われますが、引き続き
よろしくお願い致します。

若干エントリタイトルの時期をハズしてる気も…まあそれはそれで。
早いもので発売からすでに半年ほど経過してしまいましたが、ここにきて急速に
「ハイレゾ」が盛り上がりつつあるようなので、その辺も交えて。
ak120_1.jpg
iriver Astell&Kern AK120。AKシリーズのフラグシップモデルです。
AKシリーズも100を筆頭にカラバリやらAK100MkIIやらとだいぶ賑やかになって
きました。
AK100との主な差異はというと、

・ヘッドホン端子の出力インピーダンスが3Ωになった(AK100は22Ω)
・内蔵メモリが64GBになった(AK100は32GB)
・SDXC規格(最大2TB)のmicroSDカードに対応(AK100は最大32GBのSDHC規格対応)
・DACチップ(WM8740)をL/Rそれぞれにひとつずつ、計2基搭載(AK100は1基)
・192kHz/32bit(Float・Integer)再生可能 ※24bitにダウンコンバート

というところです。…あれ、結構あるな。
(microSDカードは非公式ながらAK100でも64GBが使えたりしますけど)
当初はこの他にUIが違っていたりUSB-DAC機能が使えたりDSD再生可能だったりと
いうのもあったんですが、恐ろしいことにAK100の方がそれらに対応しちゃった!
ということで差異がぐっと縮まってしまいました。
以前書いたようにAK100を持っていて、更に各種改造までしてしまっている状況で
その上AK120まで必要なのか?と思わなくもなかったのですが、これがまた実際に
聴いてみたらかなりのレベルアップだったのです。

まず、外観上は1cmほど長くなったのとボリュームダイヤルにガードがついた程度で
それ以外はほとんど変わりません。タッチパネル液晶のサイズも2.4インチと変化なし。
操作性も今ではUIが統一されてしまったので、AK100ユーザーであれば同じ感覚で
操作可能ですが、どうやら内部の処理能力が上がったらしく、データの読み込みやら
スクロールやらがかなり軽くなっています。特にハイレゾ音源再生中に実感しますね。
AK120には最初からブラウンのレザーケースが同梱されていて、おお流石はお高い
プレイヤーだなあとちょっと嬉しいポイントではあるんですが、色が色なだけに
キズや汚れ(染み)に弱いのが…。
ということで、別売のブラックレザーケースに替えちゃいました。
こっちはキズなども目立たず、より気軽に触れる感じです。
そうそう、ケースといえばバンナイズという徳島のカバンメーカーから出ている
AK120専用(!)のケースも用意してみました。
AK120_2.jpg
これがまた良くできていて、レザーケースに入れたままでも収納可能です。
以前、AK100の時に「ボリュームノブがあるから最適なケースが見つからない」
なんて書いたこともありましたが、まさか国内からも専用ケースが出るとは…。
AK100と比較してひとつ残念だったのが、microSDカードスロットのカバー。
AK100のカバーは最後までスライドするとしっかり止まったんですが、AK120のは
特にストッパーみたいなものがないようで、逆さにするとストンと落ちます。
これ、SDカードを出す時に中途半端に引っかかって「あれ?出ない?」的なことに。
まあいきなり64GBのカード2枚入れちゃえば、そうそう入れ替えなんてしませんが。

ヘッドホン端子のインピーダンスが3Ωになったのは、やっぱりAK100の22Ωが
(特に日本のユーザーから)不評だったということでしょうね。
これのおかげで、無改造AK100で感じていた低域の不足感などもありません。
内蔵メモリが64GBになったこととSDXC規格に対応したことで、最大容量が192GBにまで
上がったので、1曲あたりのデータサイズが大きくなりがちなハイレゾ音源を扱う
プレイヤーとしては必要充分なレベルかと。
この辺はAK100のユーザーフィードバックがしっかり活かされている様子。
しかもつい先日AK120 TITANなんて128GBモデルまで出てしまって、ノーマルAK120
ユーザーとしてはちょっと悔しかったりもしますが…w
ソニーから発売されたNW-ZX1も内蔵128GB(残念ながらこちらはメモリ拡張不可)で
長いこと望まれてきた”内蔵64GBオーバーのメモリプレイヤー”がここに来て一気に
実現される形になりました。
これ、昔からのメモリプレイヤーユーザーには結構感慨深いモノがありますね。

音質面については、先に挙げたインピーダンス変更による出力アップの分を除けば、
AK100のそれを踏襲している感じです。フラット傾向で硬め。
ただ、AK100と大きく違うのはやはりDACチップをデュアルで使っているだけある
左右の広がりとセパレーションの良さ。
これは特にハイレゾ音源を再生してみると良くわかります。
しゃけはAK100を改造してもらい(トランス追加・クロック交換までやっています)、
Leckerton AudioのUHA-6S.MKIIというポータブルアンプに同軸で接続してもいますが、
このセパレーションの良さだけはAK120に及びません。
(まあUHA-6S.MKIIのDACがシングルだということが一番大きいでしょうけど)
これが改造版AK100を持っていてもAK120が欲しくなった最大の理由でした。
ポータブル運用できるDACで良いモノが出ればまた話は別ですが、それでもAK120の
コンパクトさには当然ながら敵わないわけで。
とはいえHD25あたりはパワーでガンガンに鳴らしたい、しかしAK120ではちと弱い…。
ということで、AK100はある程度荷物が増えてもいい時にポータブルアンプとセットで
運用して、AK120はとにかく身軽に気軽に単体運用、とその時々で使い分けしている
状況だったりします。

使い勝手に関してはAK100とまったく変わりません。
AK100に慣れていれば何も意識せずそのまま使える、というメリットはありますが、
これは同時にAK100での不満点もそのまま継承している、ということにもなります。
例えば、散々言われてきたプレイリストの作り辛さだったり、機構的にはあんまり
しっかりしているとは言い難いボリュームダイヤルの出来だったり。
反面、AK100がリリースされてから1年以上経過して、その間に修正なり解消なり
されてきた問題点についても同じようにしっかりクリアされているので、
”日常的に使うオーディオプレイヤー”としての完成度は非常に高いと感じます。

最大の問題は価格面、ですかね。
これについてはもう人それぞれですが、まずは一度聴いてみて、それから判断なり
悩むなりすれば良い価格帯だと思います。
流石に万人向けとは言えませんが、ちょっとでもポータブルオーディオというものに
興味を持っている人なら選択肢のひとつとして考えるべきかと。
そうそう、AK100で話題となった”改造”はこのAK120でも可能だそうです。
そちらの方面も視野に入れている方はどうぞ。しゃけは価格的に怖くてできません。

前作AK100が登場してから1年とちょっとで、ポータブルオーディオプレイヤーと
いうジャンルが急速に変化を遂げたように思います。
それはオーディオ好きの間での浸透率だったり、あのソニーが本格的なプレイヤーを
出してきたという事実だったり、ハイレゾ音源の多様化だったり。
どれもこの1年間の出来事ですが、”AK100登場前夜”には想像もできなかったような
変化です。
オーディオに限った話ではありませんが、こういう変化そのものにユーザーとして
触れることができる、というのは凄く楽しいことだなあと。
最近は変化のスピードが速すぎて、時々ついていくのが大変なこともありますがw
…なんてことを考えてたら、どうやら元旦早々AKシリーズの新機種に関する噂が
ネット上でちらほらと。
伝え聞く名称からするとAK120のさらに上、みたいな雰囲気ですが…はてさて今年は
いったいどんな変化を感じさせてくれるんでしょうか。2014年もまた楽しめそうです。
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